アジア人材資金構想

高度実践留学生育成事業 九州地域

■ 4年間の事業の成果

九州地域では、近接する中国、韓国をはじめとしたアジア出身の留学生を数多く擁し、企業の留学生採用は増加傾向にあるという統計数値があるものの、地域における企業と留学生のマッチング機能の充実や留学生の日本ビジネス素養力や日本企業への適応力向上により、さらなる企業の採用・活用の増加を図ることが地域の成長戦略として方向付けられています。
 本事業においては、地域企業への留学生採用・活用のための啓蒙活動を積極的に行いました。事前の企業の留学生採用意向調査により、留学生採用に興味のある企業を中心に個別に訪問をし、事業趣旨の説明や企業ニーズのヒアリングを行い参加企業を増やしていきました。
 今回の事業では、特に地域の中小企業がインターンシップを通じて留学生に対する意識変化が顕著に見られ、採用に繋がるケースも増えてきました。最近では、企業側からインターンシップの依頼を受けるなど地域企業のグローバル化にも貢献できました。
 また、インターンシップだけではなく大学内での合同企業説明会の開催により留学生との接点創出機会の設定や、内定者の就職活動の感想やプロフィールをまとめた冊子を毎年作成して配布することなどにより企業の留学生理解への広報・啓蒙活動を行ってきました。
 一方で、大学については、プログラム開始当初は留学生への教育や就職支援については、日本人学生向けの支援を利用する形を採用している大学が多かったが、本事業でビジネス日本語教育、日本ビジネス教育、就職支援の取り組みや成果により留学生に特化した教育や就職支援プログラムを導入する動きが出始めています。
 留学生については、本事業に参加することにより、日本の就職活動への理解が深まるとともに就業後を見据えたビジネスシーンで通用するビジネスマナーや語学力を身につけることにより、結果として日本企業へ就職した学生は本プログラム参加者の7割を越え、高い就職率を残すことができました。
 本事業の成果により、平成23年度は九州経済産業局及び社団法人九州経済連合会と麻生塾の共同事務局により、留学生のインターンシップと就職支援を連動させた「グローバル産業人財活用インターンシップ」を開始しました。

■ 自立化後のコンソーシアムの取組内容

九州地域

九州地域では、アジア人財資金構想で得た知見・ノウハウを大学・企業にプログラムとして提供する一方で、九州経済産業局、社団法人九州経済連合会と麻生塾の共同事務局により、「グローバル産業人財活用プログラム」を実施しています。

【大学向けプログラム】
□ グローバル人材育成プログラム(効果的教育・講座・研修プログラムを提供)

①日本ビジネス講座プログラム
②ビジネス日本語講座(初級・上級)
③キャリア講座・職業レディネス講座
④実践英語(プレゼン・英語論文)講座
実績:熊本大学大学院自然科学研究科(ビジネス日本語上級、実践英語)

□ グローバル人材実践プログラム(インターンシップ支援講座・プログラム提供)

①導入・目標設定ガイダンス
②ダイバーシティインターン事前研修・成果報告会
③インターンシップ・ステージアッププログラム講座
④マッチングコーディネート

□ グローバル人材就職プログラム(就活対策講座・プログラム・セミナー提供)

①ガイダンス・支援講座・実践セミナー
②学内就職・面接対策カウンセリング
③内定者入社前研修
④ビジネス思考力講座
⑤大学職員対象講座・研修
実績:九州大学 「留学生就職支援講座」(全12回)

【企業向けプログラム】
□ グローバル人材採用プログラム(マッチング機会創出・採用プログラム支援)

①インターンシップ支援
②ジョブフェア
③採用コンサルティング
④セミナー

□ グローバル人材定着プログラム(研修支援・サーベイ・育成・登用・定着支援)

①新人メンター研修
②リテンションコンサルティング
③組織サーベイ
④セミナー

【グローバル産業人財活用インターンシップ】

九州の大学に在籍する日本語に堪能な外国人留学生や外国語に堪能な日本人学生を対象としており、夏期(8~9月)に実施する企業ニーズ即応型の「インターンシップ」を柱とした事業です。
 インターンシップ受入企業に対しては、求めるグローバル人材の内容を事前調査しており、企業ニーズに応じたインターンシップを行います。
 また、インターンシップ参加学生に対しては、ビジネスマナー等社会人基礎力を身につける「インターンシップ前研修」を受講させるなど、企業、学生双方にとってメリットのあるインターンシップを目指しています。

〈平成23年度事業の概要〉
□ インターンシップ受入企業の把握

企業ニーズを把握したインターンシップ受入企業46社・機関を選定

□ 日本語に堪能な外国人留学生や外国語に堪能な日本人学生などの参加者 の受付・決定

九州の大学に在籍する47名(留学生42名、日本人学生5名)の学生 が応募。企業ニーズと応募学生の希望を調整したところ、29名(留学 生24名、日本人学生5名)に対して受入先16社が決定(平成23年7月25日現在)

□ 「インターンシップ前研修」の実施

インターンシップ参加学生を対象に、日本企業におけるビジネスマナー 等社会人基礎力を研修し、インターンシップに活用

□ 「インターンシップ」の実施(平成23年8月~9月)

受入先企業にてインターンシップを実施

□ 「インターンシップ成果報告会」の開催(平成23年9月末(予定))

インターンシップの受入企業、本プログラム実施関係者等向けに、インターンシップに参加した学生等による成果報告会を実施

□ グローバル人材採用予定企業リスト公表(平成23年12月頃)

九州企業のグローバル人材採用予定を把握して公表予定

□ 「九州企業と留学生等の交流フェア」の開催(平成24年2月頃)

九州企業と外国人留学生等が採用、就職に向けた情報交換を実施予定

■ 留学生、大学、企業が参加するメリット

□ 留学生

・就職活動への理解、内定を取るための知識、テクニックを身につけることが可能
・日本企業で働くための日本語能力を身につけることが可能
・インターンシップによる日本企業の就業体験が可能

□ 大学

・優秀な海外人材との接点創出
・インターンシップ受入により海外人材の採用準備が可能
・留学生採用・活用成功事例の共有が可能

□ 企業

・優秀な留学生の採用により、グローバル化を推進することが可能
・インターンシップ受入による社内の活性化が可能

■ 留学生、大学、企業の参加方法

□ 留学生

■インターンシップ事業
【対象】
 九州大学、立命館アジア太平洋大学、早稲田大学、北九州市立大学、九州工業大学、福岡大学、熊本大学に在籍の留学生
【参加方法】
 下記連絡先へお問い合わせ下さい(平成23年度募集は終了)

■上級日本語、英語教育事業
【対象】
 熊本大学大学院自然科学研究科に在籍する留学生(英語は日本人学生も可)
【参加方法】
 「イノベーション創出のための大学院教養教育」
 ・ビジネス日本語1(初級)(全30回)
 ・ビジネス日本語1(上級)(全30回)
 ・実践科学英語Ⅰ(全30回)
 ・実践科学英語Ⅱ(全30回)
 を履修登録
 詳細は大学窓口へお問い合わせ下さい

■就職支援講座
【対象】九州大学に在籍する留学生
【参加方法】「留学生就職支援講座」(全12回)大学窓口へお問い合わせ下さい

□ 大学

【対象】留学生インターンシップ、就職支援を導入検討している大学
【参加方法】下記連絡先へお問い合わせ下さい

□ 企業

【対象】留学生インターンシップの受け入れ、留学生の採用・活用、外国人社員の定着フォローを検討している企業
【参加方法】下記連絡先へお問い合わせ下さい

■ 連絡先

学校法人 麻生塾 九州アジア人財協議会
TEL:092-821-7973

↑このページのトップへ